音楽は僕らをつなぐ

メンヘラの記録

あひる


フジ子・ヘミング~ノクターン第2番/ショパン - YouTube

 

帰り道、拾ってくれた。

先日立て替えたお金がいくらだったかって話になって。

いくら渡せば良い?と。

お金の話は大嫌いだ。

大嫌いというか、苦手というか。

とにかく、ひどく居心地が悪くなる。

普段帰りに送ってもらってるから、それでとんとんにしましょうって言っても引かない。

「近々、わたし誕生日なので、なにかナイスなもの買ってきてください。なにか美味しいもの。」

そう言っても引かない。

めんどくせえって言っても引かない。

最終的に、そんなもん覚えてねえよって一言で、やっと彼は引いた。

 

帰り道は、いつも通り仕事の話をして、先日のホームパーティの話をして。

彼は突然、誕生日はいつなのか、今受け持っている案件の商品で欲しいものはあるか、そんな話を始めた。

あひるのお人形がたくさん詰まったやつが欲しかった。

すごく、すっごく可愛かったんだ。

でも、たぶん一度か二度使って終わりだろうなって話になって。

わたしたちは笑った。

 

フライパンを買ったって彼が話し始めて、その流れで、買ったフライパンの使い心地が良かったら、フライパン買ってあげるって。

そりゃあ、わたしも新しいフライパンが欲しいけれど、会社の上司からの誕生日プレゼントがフライパンだなんて、聞いたことねえよ。

なんだか面白くて、なんとなく幸せだった。

 

こんなに幸せなのに。

明日から、わたしは別のチームに行くんだな。

どいつもこいつも、大嫌い。